政治の面から見た日本で個人が活躍しづらい理由

政治と個人の活躍しづらい事情は実は関係しています。



国会議員の世界がまさに組織に属さないと入れない世界であり、そこにいる国会議員が日本のルールを作っているからです。

組織に入らないと政治の世界に入れなくなっている原因は主に次の2つです。



① 比例代表制度

② 巨額な供託金



比例代表制度についてはそもそも政党に属していることが前提の制度なのでわかりやすいでしょう。
衆院選では小選挙区で負けても比例で復活当選することができますが、無所属の人は小選挙区で勝つしか方法がないので不利になります。



問題は巨額な供託金です。

国政選挙に出るには300万円を国庫に納めなければいけません。法定得票数を取らなければその供託金は没収されます。



個人で供託金没収というリスクを背負ってまで立候補するという人はなかなかいないでしょう。



しかし政党公認で立候補する人は個人では供託金を払っていません。政党が払ってくれるからです。
しかも政党はその莫大な供託金を苦労して集めたわけではありません。政党助成法に基づき、政党要件がある政党に数十億円もの政党交付金が支払われます。

こうして政党公認で当選した人は当然党への忠誠を求められます。



こういう雇われ感覚で自営の精神がない人が法律を作るから、日本では個人より組織が重視される世の中になってしまったのです。



最近は巨額な供託金が違憲として裁判まで起こされているようで個人的に注目したいと思います。

2016年12月17日